データベース環境の構築(PostgreSQL + pgAdmin)
この章では、本研修で使用するデータベース PostgreSQL と、GUIツール pgAdmin 4 のインストール・初期設定手順を解説する。 対象OS: Windows
学習のゴール
- PostgreSQL がインストールされ、サービスが起動している
- pgAdmin 4 で
localhost:5432に接続できる -
demoデータベースを作成できる -
psqlコマンドラインツールでデータベース一覧を確認できる
Step 1: PostgreSQL のインストール
ダウンロード
以下のURLから EDB(EnterpriseDB)インストーラ をダウンロードする。
https://www.postgresql.org/download/windows/
「Download the installer」をクリックし、PostgreSQL 16.x の Windows x86-64 用インストーラ(.exe)をダウンロードする。
PostgreSQLは頻繁に新バージョンがリリースされるが、研修用途では「枯れた安定バージョン」を推奨する。
- 最新版(例: 18系)はJDBCドライバや各種ツールの対応が遅れる場合があり、 予期せぬエラーや原因不明の挙動でトラブルシュートに時間を浪費するリスクがある。
- 16系は多くの現場で実績があり、情報も豊富であるため、学習や開発に集中できる。
このため本研修では、安定した16系を指定している。
インストール手順
- ダウンロードした
.exeファイルをダブルクリックして起動する - 「Next」をクリックして進む
コンポーネントの選択画面 では以下を全て選択する。
| コンポーネント | 説明 |
|---|---|
| ✅ PostgreSQL Server | データベース本体 |
| ✅ pgAdmin 4 | GUIツール(必須) |
| ✅ Stack Builder | 追加ツールのインストーラ(後で不要ならOFF可) |
| ✅ Command Line Tools | psql などのCLIツール(必須) |
- Data Directory はデフォルトのまま進む
- パスワードの設定:
postgresユーザーのパスワードを設定する
ここで設定したパスワードは、pgAdminや psql での接続時に必要になる。
本研修では便宜上 postgres を推奨する。
本番環境では強固なパスワードを使用すること。
- ポート番号:
5432(デフォルトのまま) - ロケール:
Default locale(デフォルトのまま) - 「Next」→「Finish」でインストール完了
インストール完了画面で「Stack Builder を起動する」のチェックが入っている場合、 本研修では不要なのでチェックを外してから「Finish」をクリックしてよい。
インストールの確認
インストール完了後、PostgreSQL のサービスが自動起動していることを確認する。
タスクバーを右クリック → 「タスクマネージャー」→「サービス」タブで
postgresql-x64-16 が「実行中」になっていれば成功である。
Step 2: pgAdmin 4 での接続確認
pgAdmin 4 は PostgreSQL を GUI で操作するためのツールである。
起動手順
- スタートメニューで「pgAdmin 4」と検索して起動する
- ブラウザで pgAdmin の画面が開く
- マスターパスワード の設定ダイアログが表示される
- pgAdmin 自体のパスワードを設定する(PostgreSQL のパスワードとは別)
- ここでも便宜上
postgresを推奨する
サーバーへの接続
左サイドバーの「Servers」を展開すると PostgreSQL 16 が表示される。
PostgreSQL 16をクリックする- パスワード入力ダイアログが表示される
- Step 1 で設定した
postgresユーザーのパスワードを入力する - 「Save Password」にチェックを入れると次回から入力不要になる
- 「OK」をクリックする
接続後、左サイドバーで以下のように表示されれば接続成功である。
Servers
└─ PostgreSQL 16
└─ Databases
└─ postgres(デフォルトDB)
Step 3: データベースの作成
本研修のSpring教材では demo というデータベースを使用する。pgAdmin で作成する。
作成手順
- 左サイドバーで「Databases」を右クリックする
- 「Create」→「Database...」を選択する
- 「Database」欄に
demoと入力する - 「Save」をクリックする
「Databases」を展開して demo が表示されれば作成成功である。
Spring の application.properties の接続URL に demo を指定しているため、
データベース名は必ず demo にすること。
spring.datasource.url=jdbc:postgresql://localhost:5432/demo
Step 4: psql(コマンドライン)での確認
psql はPostgreSQLのコマンドラインツールである。
Git Bash を開いて以下を実行する。
psql -U postgres
パスワードを入力すると postgres=# というプロンプトが表示される。
-- データベース一覧を表示
\l
-- demo データベースに接続
\c demo
-- 接続中のデータベースを確認
SELECT current_database();
-- psql を終了
\q
psql: command not found と表示される場合は、PostgreSQL の bin フォルダにPATHが通っていない。
コントロールパネル →「システム」→「システムの詳細設定」→「環境変数」→ Path に以下を追加する。
C:\Program Files\PostgreSQL\16\bin
追加後、Git Bash を再起動して再度試す。
まとめ
| 確認項目 | 操作 |
|---|---|
| PostgreSQL サービス確認 | タスクマネージャー → サービスで postgresql-x64-16 が「実行中」 |
| pgAdmin接続 | pgAdmin 4 で PostgreSQL 16 に接続 |
| データベース作成 | pgAdmin で demo データベースを作成 |
| psqlでの接続 | psql -U postgres |
| データベース一覧表示 | \l(psql内) |
これでデータベース環境の構築は完了である。 データベースの学習は「DB基礎」カテゴリの教材で行う。 次章では Spring 開発環境の構築を行う。